長谷川等伯一門による国宝障壁画と名勝庭園で名高い「智積院」に行ってきた。智積院は、末寺約3千を擁する真言宗智山派の総本山である。
南北朝時代に、紀伊国根来にある大伝法院(現・根来寺)の塔頭として、真憲坊長盛という僧が建立したもので根来山内の学問所であった。
天正13年、豊臣秀吉の根来攻めで全山炎上し智積院も焼失したが、慶長6年に、徳川家康が智積院の住職だった玄宥に京都東山に寺院を寄進したことで再興した。
中心的な建物は金堂と呼ばれ、宗祖弘法大師のご誕生千二百年の記念事業として昭和50年に建設されたものである。御本尊大日如来の尊像が安置されている。
宝物館には、長谷川等伯一門による国宝障壁画(楓図、桜図、松に秋草図、松に黄蜀葵図、松に立葵図、雪松図)が常時公開されている。
名勝庭園は、東山第一の庭と言われ、築山・泉水庭の先駆をなした貴重な遺産である。この庭園に面して建っている大書院には、国宝障壁画の実物大のレプリカがある。
智積院の寺紋は桔梗で、境内のあちこちに見頃の桔梗はもちろん、建物などにも桔梗の姿を見つけることができる。また、紫陽花園でも見頃のあじさいが咲いていた。
今日は朝から30度を超える暑さだったので外出するか悩んだが、出かけてよかった。観光客も少なく(外国人はほとんどいない)境内は静かで夏の風情が美しい名刹だ。
×
×
画像をクリックすると大きな画像(スライドショー付き)になります。
真言宗智山派 総本山 智積院






智積院の寺紋は「桔梗」




智専の鐘(鐘楼) 宝物館



金堂(御本尊は大日如来)






明王殿(御本尊は不動明王)






大師堂(真言宗開祖、弘法大師空海のご尊像を安置)




講堂









名勝庭園






大書院と国宝障壁画のレプリカ(実物は国宝館)




紫陽花園



